「幸福な食卓」


出演:北乃きい 勝地涼 平岡祐太 さくら 羽場裕一 石田ゆり子
監督:小松隆志


教師である父が3年前に自殺未遂をおこした。それ以降、母は家を出て一人で生活し、優秀だった兄は大学に行かず農業を始めた。少しずつ歯車が狂いながらも懸命にそれを支えていた中学生の娘、佐和子。
3年生になった春、転校してきた大浦勉学と出会った事で彼女は。




主役の2人がとても良い演技をしていた。
佐和子が必死で繋いでいた事が、大浦くんと出会ったことで少しずつ、楽になっているのが良く分かる。
あんな男の子、凄く良いなぁ。真っ直ぐで、でもきちんと見るべき所は見ていて。
家の中にいる佐和子は恐ろしいくらい冷たい、感情のない瞳を見せるのに。
大浦くんと居る時だけは、年相応の無邪気な瞳に戻る。


不思議な形の家族がずっとずっと遠回りをして、あるべき場所に戻ったことを感じさせるラストはとても良かった。


いつだって「あんな大変なこと」は突然やってくる。
何度経験したって、それに慣れることはない。
大切な人だからこそ、慣れてしまうことは耐えられない。


大切な周りの人達によって、知らない内に守られている、そう、気付かせられた映画でした。
そして、これからの在り方も。