「サルバドールの朝」SALVADOR

サルバドールの朝 [DVD]

サルバドールの朝 [DVD]


1973年9月24日。フランコ政権下のスペイン。一人の青年が警察官を銃殺。自分も負傷。
青年の名はサルバドール・ブッチ・アンティック。


世の中を変えたいという気持ちから、無政府主義グループに参加。
活動資金を得るために銀行強盗にも手を染めることに。
警察に追われる身となり、追いつめられた結果、誤って一人の警察官を銃殺してしまったのだ。
刑務所に収監された彼と、彼を支える人達の物語。




日付をなぜ克明に覚えているかというと。
私の誕生日だからです。年月日違わず。


反政府運動を行った結果、死刑というのが、どうもゾフィー・ショルを彷彿とさせる。
しかし。ゾフィーと違うのが、サルバドール達が。
資金をえるための銀行強盗をまるで楽しんでいるかの様に描かれて見えてしまった事。


家族を思う心や、看守との心の交流をみると。彼がとても人間的にまっとうだった事が分かるだけ
とても残念に思うのです。
自分の信念を貫くが故の、不幸。
ゾフィー達にもそれは言えることでしたが・・・。


看守の最後の叫びが今も耳に蘇ります。
彼は、政治犯としてのサルバドールと交流したのではなく。人間としての彼に親しみを持った。


強すぎる信念は、時に人を抗えない運命の力に飲み込む。