「善き人のためのソナタ」- Das Leben Der Anderen

善き人のためのソナタ スタンダード・エディション [DVD]

善き人のためのソナタ スタンダード・エディション [DVD]


出演:ウルリッヒ・ミューエ マルティナ・ゲデック セバスチャン・コッホ ウルリッヒ・トゥクール
監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク


1984年、ベルリンの壁崩壊寸前の東ドイツが舞台。
国家保安省(シュタージ)のヴィースラー大尉は、劇作家ドライマンと舞台女優のクリスタを監視し、反体制である証拠を
上げるよう命じられる。
部屋中に張り巡らされた盗聴器によって聞こえてくる彼等の生活のなかである日、彼は一曲のソナタを聴く。



シュタージをテーマとして描くことはタブー視されてきたそうです。
想像される銃声は聞こえず、淡々とした尋問と精神的圧力。
管理されている国民が絶望に見る末に選ぶものは。

ヴィースラー大尉の必死の思いが伝わってくる分、ラストをどう纏めるのか凄くドキドキしていましたが。
最後の彼の微笑みと、言葉に目頭が熱くなった。
どう書いても、ネタバレになってしまうのがもどかしい。

今年観た映画の中では最高のラストシーンでした。
まだ若い監督なのに、素晴らしい。
二時間半という長い時間をまったく感じさせない映画でした。
ああ、観に行って良かった。