「百万円と苦虫女」

百万円と苦虫女 [DVD]

百万円と苦虫女 [DVD]


出演:蒼井優 森山未來 ピエール瀧 堀部圭介 齋藤隆成 笹野高史 島田久作 矢部健一 キムラ緑子 平岩紙 江口のり子
監督:タナダユキ


就職浪人となり、アルバイトをしながら生活している鈴子。
バイト仲間からルームシェアの相談を持ちかけられ、ひょんな事から前科一犯。
無事に出所したものの、実家にも居づらく、百万円を貯めて家を出ることに。
そして、鈴子の旅のような生活がはじまる。




映画館での観覧は半ば諦めていましたが。(当初の予定では県内上映一館のみ。しかも、家から2時間かかる街で)
クラリネットのレッスンに行く途中にある、町中の古びた映画館の入り口に、チラシを見つけたときは自分の目が信じられませんでした。
(内心、踊ってた。喜びの踊りを。)
いい映画館だなぁ。(そう言えば、去年もユメ十夜やってた。先月迷子の警察音楽隊やってた。ホント良い映画館だ)

優ちゃんのリアル加減がたまらない。人と向き合うことが苦手な鈴子に感銘を覚えた。
ああ、自分もそんなところある、と。
だからこそ、ラストの「くるわけないっか」の一言と吹っ切れた表情に、希望を感じる。
本来ならば、ハッピーエンドを望むのだけれど。
此処でハッピーなラストが来ると映画全体のバランスがおかしくなる。だからあれでいいんだ、と思った。
蒼井優、という女優は。
私の中で全くもってタフでしなやかだ。目に見えるイメージの、繊細、なんて言葉、何処かに消えてしまうくらい。
笑顔が最高に素晴らしいと思う女優さんです。

それにしても。森山くんの演じた青年、不器用すぎます。彼も人と向き合う事が苦手なのか。
だからこそ、鈴子を受け入れられたのか。